砂糖と聞くと、糖尿病とか肥満を思い浮かべて健康にはあまり良くなさそうですよね。

 

 

健康商法というものには特に顕著なのですが、私たちの不安を煽ってそれを安心させるために商品を紹介するというのは商売の常道です。布団についているダニの恐怖を煽って除菌スプレーを売り、野菜についている農薬の恐怖を煽って有機野菜を売り、大気中に漂う雑菌やウイルスの恐怖を煽ってマスクを売る。それはそれは枚挙に暇がありません。

 

 

私たち人間は、一部の例外を除いて誰しもが「健康に過ごしたい」と思って生きています。それこそ、男女問わず、乳児からお年寄りまで文字通りの老若男女が意識して生きているのが「健康」というものですから、その市場規模は計り知れないものがあります。「風邪からガンまですべての病気が治る薬」でも開発されない限りは、その市場がなくなることはありません。

 

 

そんな中で現れたのが「白砂糖は体に有害である」という説です。これは前述のように白砂糖の健康の害の恐怖を煽り、砂糖以外の黒砂糖やメープルシロップ、はちみつなどを売るという方向にもっていくというものですが、面白そうなのでこちらで取り上げてみたいと思います。

 

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まず、こちらでは「砂糖は健康にいいものだ!」と言いたいわけではありません。取り過ぎれば当然毒ですし、「脳の唯一のエネルギーが糖分である」というのもずいぶん古い論調で、糖分以外にも脂肪からできるケトン体や乳酸から作られるピルビン酸などが脳のエネルギーとして機能することが分かってきています。

 

しかし、極端に「白砂糖は少量でも毒だ!今すぐやめろ!」と声高に主張するのにも疑問を感じるのです。そういう場合は大抵、その先に「砂糖以外の糖分の商品を売る」というゴールがあるんですけどね。

 

ケーキ、パン、プリンなど、砂糖を使ったお菓子というものはとても美味しいものですが、砂糖を一切取らないとなると、これらをすべて断たなければなりません。それはそれで味気ないですし、付き合いというものもありますから完全にこれらを断つっていうのもなかなか難しいですよね。

 

嗜好品としてたまに、少量取るくらいならいいんじゃない?というスタンスで白砂糖の害について考えてみたいと思います。

 

 

精錬された化学物質だから危険?

白砂糖は、サトウキビやてんさい(サトウダイコン)から出る汁を煮詰めて不純物を取り除くことでできるものです。

 

この過程においてビタミンやミネラルが失われて、甘さだけを追求して99%が糖分で出来ていて、化学薬品も加えられた完全な人工物質なんだとか。

 

これはオーガニックやナチュラル思考の人に商品を売るときに使う常套句ですが、天然由来だから安全、人工物だから危険、と単純に二極化することはできません。もし100%植物なら安全というならばタバコだって安全なものになります。

 

タバコだけではありません。自然界には人間が食べたら毒になる植物やキノコがあふれていますよね。あと、ダムに貯めた水をろ過・殺菌して出来た水も化学物質ということになりますね。

 

もっと言えば、人間自身も体内に大腸菌などの有害な毒を持っています。天然由来だから安全、人工物だから危険という論理は破綻しているのがわかりますよね。

 

精練して99%以上が糖分で出来ている、と言う一方で「化学薬品が加えられているから危険」とも言っている矛盾も感じます。

 

黒砂糖は、確かに白砂糖に比べればミネラルが多少含まれていてより自然に近いものと言えますが、だから白砂糖よりも安全なのだ、ということも一概には言えないですね。

白砂糖が骨を溶かす?

これは昔から言われている俗説で、例えばコーラなんかが骨を溶かすという風に言われていたのもこれが原因のようです。

 

理屈としては、砂糖は酸性物質なため、それを中和させるために骨からカルシウムが溶け出してしまうというもの。

 

砂糖が酸性物質というのは、根拠がよくわからなかったのですがおそらく代謝の過程で乳酸になることを指しているのでしょう。

 

確かに砂糖は主に酸素がない場合のエネルギー代謝として乳酸に代わるという過程を取ります(解糖)。しかしこれは、100mダッシュなどの急速な運動によって生じるものです。もし砂糖を取るとどんどん体が酸性に傾くというならば、この100mダッシュと同じことが寝転がっていても発生しているということです。それはあり得ないですよね。

 

砂糖を取り過ぎた分は酸になるのではなく、脂肪としてたまっていくだけです。まあ、糖分が脂肪として貯蓄する量は際限がないので、取り過ぎれば当然良くはないとは思いますが、骨が溶けるかどうかというのは全くの別問題といえそうです。

 

そもそも、体のPHの調整にいちいち骨が使われるということはありません。

白砂糖は血糖値を急激に上昇させる

白砂糖は体への吸収が早く、血糖値を急激に上昇させ、インスリンの過剰分泌を促してしまいます。これは一理あると思いますね。

 

インスリンが大量に分泌されると今度は急激に血糖値が下がり、その急な落差によりまた空腹を感じ、食べ過ぎてしまうということはあるでしょう。

 

 

そのほかにも、砂糖を取るとイライラして怒りっぽくなるとかガンを誘発するとか、本当かどうかわからないけと何だか本当っぽいこともいくつか言われていますね。こういうものの怖さというのは、そう信じると本当にそうなっていくプラシーボ効果(偽薬)があるということです。

 

もちろん、砂糖を取り過ぎることはあまり良くないのは当然ですが、それは食品すべてに言えることです。

 

気にしすぎるのもあまり良くないですし、少しくらいなら取ってもいいや、という軽い気持ちで生きた方が心の健康にはいいと思います。砂糖が使われていない食品なんて、この世の中にどれだけあるのか疑問です。それら全部除外して生きるってのもなんだか息苦しいですよね。



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