激しい運動や筋力トレーニングをした後にやってくる筋肉痛。

筋肉痛

かつてこの筋肉痛は疲労物質とされていた乳酸が筋肉中に溜まることが原因で引き起こされると思われていました。

 

しかし、現在では乳酸という物質は疲労物質などではなく、逆に筋肉のエネルギーになるというのが常識になっています。それと同時に、乳酸が筋肉痛を引き起こすという説も覆りました。そもそも乳酸は運動をした後は数時間で体からなくなってしまうため、翌日以降にやってくる筋肉痛と辻褄が合わないので当然といえば当然です。

 

 

となると、今まで「乳酸がたまらないように」という目的で行っていた筋肉痛対策も根底から覆ってしまいますね。

 

ここでは、筋肉痛が起こる本当の原因と、それを治す方法をお伝えしたいと思います。

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筋肉痛はそもそも不要?

まず、乳酸というのは疲労物質ではなく、むしろ筋肉のエネルギーになる物質ですよね。

 

そもそも乳酸は運動してから数時間もすれば体から消え去ってしまうので、もし乳酸が筋肉痛の原因なら運動直後に筋肉痛のピークがやってきてその後は回復に向かっていくはずです。運動の翌日に筋肉痛が発生することとは整合性が取れませんね。

 

そして、筋肉の疲労と筋肉痛は若干違うように思えます。筋トレを限界までした直後に筋肉がプルプルして力が入らない状態というのは誰しもが経験したことがあると思いますが、翌日の筋肉痛というのは「プルプルはなくなっているけど痛い」というものですよね。

 

運動直後に起こる筋肉痛(即時性筋肉痛)もありますが、筋肉痛の多くは運動をした翌日以降にやってくる遅発性筋肉痛がほとんどです。つまり運動をした直後と運動をして何時間か経った後では、何らかの変化が起こっていると言えそうです。

 

激しい運動により筋肉の繊維が損傷を起こし、炎症による痛みが筋肉痛だとする説もあります。そしてその痛みがなくなった後にはトレーニング前よりも筋肉が強くなっている。いわゆる超回復というやつですね。

 

確かに、筋肉の成長には運動・栄養・休息の三要素をバランスよくする必要があり、超回復理論というのはそのうちの運動と休息の節目を「痛み」という指標でわかりやすくしたものと言えます。しかしこれは科学的なトレーニング論として成立したものではなく、この理論を提唱した出処もはっきりしません。痛みという節目で休息と運動をわかりやすく管理出来るという点は評価できますが、果たしてこれが筋肉を成長させるベストな方法かというと疑問が残ります。

 

そもそもこの理論だと筋肉痛を起こすほどのハードトレーニングの方が効果があるというか、むしろ筋肉痛を起こさないと無意味くらいの理屈ですね。しかし実際には、筋肉痛を起こさなくても筋肉の肥大は出来ますし、むしろ筋肉痛が成長を阻害するとして、筋肉痛にならないようにトレーニングをするボディビルダーやスポーツ選手もいるようです。それに、筋肉痛によってトレーニング後よりも筋力がつくというならば筋肉痛による筋力の伸びしろは無限大ということになります。

 

考えてみれば当たり前の話で、例えば筋肉痛前提の筋トレのメニューにおいては1日目に「腕・肩・胸」、2日目に「背中・腹」、3日目に「下半身」というように部位ごとにローテーションでトレーニングを行いますが、毎日体のどこかが筋肉痛を起こしている状態でないと意味が無いということですよね。痛みは体の不自然・非日常な状態を示すシグナルであって、それが日常化しているというのは何ともおかしな話です。

 

筋肉痛になる原因とは

筋肉痛が筋肥大のために必ずしも必要なものではないとすると、筋肉痛の原因の前に筋肉痛そのものの存在意義も謎ですね。実は、筋肉痛になる原因というのは詳細はまだ完全に解明されるに至っておりません。対外的に見れば、筋損傷が起こっていたりしてそれが痛みの原因という推測などは出来ますが、「痛み」という感覚を定性的に観測するためにはラットなどの動物実験では難しいからです。ラットは「痛い」とか言ってくれませんからね。

 

これは、筋肉痛の根拠となる説の1つではありますが、現在では最も理にかなっていると言えるものです。

 

まず、筋肉に過度の負荷を与えると筋繊維がダメージを受けて損傷されます。だからといってすぐに痛みが出るわけではありません。というのも、筋繊維自体に痛覚がないからです。筋肉に損傷が出来ると、その筋肉の部位が炎症を起こしますが、この時点でもまだ痛みは発生しません。ただ、炎症をおこすとその炎症を起こした筋繊維を取り除くために血中の白血球が集まってきます。

 

白血球が集まってくると、その部位にブラジキニン、プロスタグランジンなどの発痛物質を残し、筋膜にある痛覚を刺激すると共に筋線維の腫れも引き起こします。

 

 

この意味から考えると、筋肉痛というものは「筋肥大に必要なもの」というよりはオーバーワークにより損傷した筋肉への警戒信号という意味合いが強いでしょう。

 

考えてみれば筋肉の痛みというのは肉離れやこむら返りなどもある中で、筋肉痛だけが「筋肉に良い物」とされているのは不自然ですよね。やはり筋肉痛にならない程度の負荷でトレーニングするのがもっともよいでしょう。

 



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