夏は蜂が増える季節でもあります。

ハチ

蚊、ブヨなどの虫に刺されることも多くなりますが、虫刺されの中でも一際厄介なのがこの蜂でしょうね。

 

蚊などが周りを飛んでいても「鬱陶しい」で済みますが、蜂という虫は、我々が本能的にその脅威を感じ取っているのか、あの大きさに驚いているのかわかりませんがそれはもうパニックになるレベルです。たまに電車の中に蜂が入り込むと大騒ぎですよね。

 

蚊に比べれば、蜂に刺されたことがある経験がある人というのはそれほど多くないと思いますが、こちらでは蜂の刺されるとどのような症状が現れるのか?また、刺された時にどのように対処したら良いのかなどをお伝えしたいと思います。

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蜂に刺された時に現れる症状

蜂に刺された、という場合は日本ではスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチの3種類の蜂による毒が主です。これらの蜂の毒による皮膚刺激やアレルギー反応として蜂の毒の症状は現れます。ただし、ミツバチに刺されるというのは養蜂業の方にはよくあるものの一般的には稀なケースといえます。

 

 

蜂の毒はタンパク質を破壊する酵素が主成分で、その症状には即時型のものと遅延型のものがあります。即時型のものは反応時間が早く、刺されてから約15分以内には症状が出てきます。これは蜂の毒に含まれるヒスタミンやセロトニンなどによるもので、チクっとした痛みの後に赤い斑点状の腫れができたりします。蚊に刺された場合などと比べると明らかにその腫れが大きいですが数時間程度で消失します。

 

ですが、場合によってはアナフィラキシーショック反応という重い症状になることもあり、アナフィラキシーショック反応が出てから心停止するまでに15分のため、素早く対応する注意が必要です。

 

アナフィラキシーというのは発症した後に短時間で全身にアレルギー症状が出るもので、それによって生じる生死に関わる危篤症状のことをアナフィラキシーショック反応と言います。特に、蜂に刺されてからそれほど間をおかずに全身に蕁麻疹、嘔吐、浮腫、呼吸困難などの症状が出た場合はアナフィラキシーショック反応の可能性が高いです。

嘔吐

 

蜂の毒に対してアレルギーがなければ局所的に痛み、痒み、腫れが出来るだけで数日くらいで消えていくのですが、蜂の毒にアレルギーが有る場合にこのような症状が出ます。体感としてもこれはやばい、という自覚症状がありますから、それは直ちに救急車を呼んで病院で検査したほうが良いです。

 

アレルギー反応は初めて蜂に刺された後に蜂の毒に対する抗体ができるため、2回目以降に蜂に刺された時に体内のヒスタミンという物質の作用によって、全身症状が引き起こされます。ヒスタミンは蚊に刺された時の痒みを引き起こすものでもありますね。そのため、アナフィラキシーショック反応は短時間のうちに2回蜂に刺されると多くなると言います。なので、初めて蜂に刺された場合はそれほど重い症状が出ることはないのがほとんどですが、人によっては初めて蜂に刺された場合でもアナフィラキシーショック反応を引き起こすこともありますし、逆に何回か刺されてもアナフィラキシーショック反応を引き起こすこともあります。

 

身も蓋もないことを言えば結局は人によるのですが、一般的には複数回刺されたほうが危険性は高まりますので、1度刺されたら再び刺されないように、安全なところに行くようにしましょう。

 

一方、遅延型の症状としてはハチに刺されてから2,3日後をピークに症状が現れます。

 

症状としては痒みや腫れ、発疹、水疱、蕁麻疹、発熱などの症状が見られ、一週間ほど腫れが長引きます。遅延型の症状でも人によっては死に至るケースもあるようで、蜂に刺された時は即時型のアナフィラキシーショック反応と遅延型の症状の両方で気をつけなければいけません。

 

蜂に刺された時の対処法

 

①その場を離れる

まずは速やかにその場を離れましょう。実は蜂が人を刺す時というのは、「巣が荒らされる危険を感じた時」に限り、いたずらに人を刺すようなことはしません。一般に凶暴と言われているスズメバチも同様で、刺す前に「カチカチ」という音を鳴らして巣から立ち去るように警告してきます。そしてその最後通告を無視した場合に刺してくるのです。

 

逆に言うと巣から遠ざかっている単独の蜂に遭遇した時の人間は蜂にとって「巣を荒らす危険」がないので、それほど刺される危険性はありません。

巣 ハチ

 

近くに巣がある場合にそのような判断をされるため、蜂をいたずらに刺激しないようにするためにも即、その場から離れるのが賢明です。

 

これは前述のように2回刺されてアナフィラキシーショック反応を引き起こすことを食い止めるという意味もあります。蜂の毒液が他の蜂を呼び寄せてしまうというのもありますからね。

 

②毒針を抜く

次に毒針を抜きましょう。実は針の根本、つまり蜂のおしり側についている、刺傷部分とは反対の部分には毒が入った袋がついていて、徐々にその毒が刺傷部へじわじわと侵入してきます。なので、刺された部位に食い込んでいる針を取り除きましょう。

 

蜂の毒針は「返し」がついていて抜けにくいため、毛抜きやピンセットがあれば最も良いですが、もしない場合は財布のポイントカードや免許証などの薄くて硬いもので横に払うようにすると良いでしょう。粘着性のあるもので、すね毛を抜くような感覚で針を抜いても良いです。手で触って抜くことは絶対にやめましょう。

 

③毒を吸い出す・水で洗い流す

毒が回る前に、素早く毒を吸い出しましょう。口で吸い出すのは絶対に厳禁です。口内炎などがあれば、その傷口からまた毒が入ってしまいます。最も良いのはポイズンリムーバーという毒を吸い出すための専用の器具を使うことです。

ポイズンリムーバー

これは蜂の毒に限らず、ブヨに刺された時などにも毒を吸い出すのに使えますね。もしない場合は、多少痛いですが爪を立てて毒を絞り出しましょう。

 

また、蜂の毒は水に溶けやすいので流水で洗うことも効果的です。水で冷やすことで毒が回るのを遅くさせることも期待できます。

 

④病院に行く

最も確実なのは病院に行くことです。通常、ミツバチなどに刺された場合はそれほど危険な状態になることはありませんが、スズメバチに刺された場合は毒性が強く注意が必要です。

 

ミツバチだろうがスズメバチだろうが、蜂に刺されたということには変わりがないわけで、その事実は精神的に蝕まれることもあるでしょう。病院に行かずに「蜂に刺されたのに病院に行かなくて大丈夫なんだろうか・・・」と考えこむよりも、病院に行って安心したほうが良いでしょう。専門家に太鼓判を押してもらえればそれだけで精神的に楽になるはずです。

 

⑤薬を塗る?

おそらく、一般的にまず最初に頭に思い浮かぶ対処法は薬を塗ることだと思いますが、個人的にはこれはしてもしなくてもどちらでも良いと思います。

 

虫刺されの薬にはかゆみの元になる抗ヒスタミン薬や炎症を抑えるステロイドが含まれており、確かにそれらには効果がありますが、あくまでこれは対処療法であって、根本的な蜂の毒に対する治療ではないからです。

 

まあ、薬を塗ることで精神的に安定するという効果もありますから、そのために薬を塗るというのはありかもしれないですね。「薬を塗ったからもう大丈夫だ」というプラシーボ効果も期待できます。

 

ちなみに、昔は蜂の毒に対して尿をかけると良いというふうに言われていましたがこれはデマです。

 

蜂の毒が強い酸性だと考えられていた時代に、尿に含まれるアルカリ性のアンモニアによって中和させるという理屈ですが、そもそも蜂の毒はタンパク質なので酸性とかアルカリ性とかいう次元の話ではないからです。それどころか尿に含まれる雑菌が傷口から入り悪化する可能性があるのでやめましょう。

 

 



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