夏は汗が多く出る季節です。

汗っかき 男性

 

汗が出るというのは体温調節機能が正常に働いているということでもあり、また汗をかくことは体の毒素を出すデトックス効果があるとも言われておりますね。この辺りは眉唾なところもありますが、少なくとも汗を全くかかないよりはずっと良いはずです。

 

とはいえ、汗をかくことで一番気になるのは「臭い」ですね。

 

 

汗の臭いも人によって様々な違いがあるわけですが、顔の造形の整った美人であっても汗は臭いです。特に、時間が経てば絶つほど臭いは強くなります。中学校の剣道の授業で使った面やこての臭いを思い出してもらえば想像はつきますね。

 

 

生理現象なので汗が臭いのはしょうがないことなのですが、人間は感情の生き物でもあるので、汗の臭いが強い人にはあまり近づきたくない、というのが正直なところ。そんな汗の臭いが少しでも和らぐように、その原因やどのようにしたらよいのかの対策などをお伝えしていきたいと思います。

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汗による体温調節機能とは

 

汗は体温調節をするために出る、というのはもはや誰でも知っていると思います。では、どうやって体温を調節しているのでしょうか?

 

汗は体内で熱が発生した際に、その熱を外に放出させようとして出ます。これは、汗が蒸発する際の気化熱を利用しています。

 

 

すべてのものが、固体・液体・気体という状態で存在しているというのは理科の授業で習ったと思います。例えば『水』なら氷(固体)、水(液体)、水蒸気(気体)ですね。そして、それは熱エネルギーを持つにつれて固体から液体へ、液体から気体へと変化していきます。温度が高くなると氷が溶け、やがて沸騰して水蒸気になりますからね。

水 気体

 

体の表面についた汗というのは液体ですが、時間が経つとやがて蒸発して気体になります。つまり、熱エネルギーを受け取ったということなのですが、この熱エネルギーの出処こそが体内の熱なのです。

 

これは何も汗にかぎらず、例えばお風呂あがりやプールから出てきたあと、濡れたまま放置するとものすごく寒くなってきますよね。あれが正に気化熱によって体の熱を奪われた状態で、しかも汗と違って体温調節のために自ら出したわけではないので当然、寒くなってきます。

 

体温調整の観点から言えば、汗がでるからすぐに拭き取るという行為は気化熱によって体温を下げることができないのであまり意味のない行為ということが言えますね。

 

汗が臭いを発生させる原因とは

次に、汗がなぜ臭いを発生させるのか?その原因についてお話しましょう。

 

実は、意外なことに汗自体には臭いはなくほとんど無臭です。というのも、通常の汗に含まれる成分というのは99%が水分です。その他にアンモニアや尿素などの臭いを発生させる成分も含まれておりますが、ごく僅かです。汗の臭いというのは、汗そのものではなく、雑菌が繁殖することで発生する臭いなのです。

 

皮膚には常在菌という、様々な菌が存在しています。それは表皮ブドウ球菌など、皮脂や汗を餌にして脂肪酸を作り、肌を酸性に保つという働きをする良い菌もあるのですが、汗に含まれる重炭酸イオンは、汗をアルカリ性にして臭いのもととなる雑菌の繁殖を促してしまいます。

黄色ブドウ球菌

 

実際、「汗そのもの」にはそれほど臭いはしないはずです。どちらかというと臭うのは、汗が染みこんでから乾いて時間が経った衣服のほうではないでしょうか。乾いて時間が経っていると、雑菌が繁殖しているからです。

 

この臭いのもととなる雑菌が繁殖するのは、汗の他にも皮脂、アカなどが豊富なところですから、汗が臭いを放つ前に拭き取るというのは一つの対策となるでしょうね。

 

脇の下の汗の臭い

 

特に汗に臭いが気になる部位というと「腋」がありますね。脇の汗が多いといわゆる「ワキガ」というものになってしまいます。

 

 

腋の下というのは、他の部位よりも汗腺の数が多く汗をかきやすいというのは事実です。それ故に、単に多汗症なだけなのに「ワキガなのではないか」と勘違いしてしまう人もいるようです。しかし、腋の下の汗の臭いというのはもっと根本的な違いが原因にあります。それはアポクリン腺という特殊な汗腺の存在です。

 

前述のように、ほとんど臭いがしない汗というのはエクリン腺という汗腺から出る汗です。しかし、アポクリン腺から出る汗はタンパク質、脂質、糖質、アンモニア、ピルビン酸、色素リポフスチン、鉄分など、通常の汗とは異なる成分を含み、これらを栄養として皮膚の常在菌が繁殖して独特な発酵臭を発生させるのです。汗が酸っぱい臭いがするというのもこれでしょうね。

アポクリン腺

 

そもそもアポクリン腺から出る汗というのは、エクリン腺から出る汗が体温調節のためであるのに対して、「臭いを発生させること」自体が目的になっています。それは、臭いを発生させて仲間同士の個体の識別をしたり、異性を引き付けるというフェロモンのような役割を持っているのです。

 

アポクリン腺というのは腋の下以外だと乳輪、性器の周辺など性的なニュンスを含む部分に多く存在していますし、男の人の体臭が好きだという女性も存在していますからこれは一理あるでしょうね。

 

アポクリン腺の量というのは生まれつき決まっており、これが多ければワキガになりやすいということです。人種で言えば黒人や白人にはアポクリン腺が多く、日本人などの黄色人種には少ないと言われています。

 

汗の臭いを抑える対策は?

アポクリン腺の多さは生まれつきなところがあるので、もし脇汗の臭いが気になって根本的な対策をしたいというならば手術をするしかないと思います。食事を変えたり生活習慣を変えたりと言って、アポクリン腺の量が減るわけではありませんからね。一応、ワキガ治療というのは保険適用で受けられるところもあるのでお得といえばお得ですね。。。

 

まずは、汗が出ないように対策するというのが一つでしょう。体温調整のために汗が出るのですから、体温を下げれば良いのです。おすすめなのは、首の頸動脈を冷やすということです。頸動脈には特に多くの血液が流れておりますので、そこを冷やすことで全身の体温を下げやすくなり、汗を抑えられます。冬はマフラーをするとだいぶ温まりますよね。あれは逆に頸動脈から熱を逃がさないようにしているのです。

マフラー

 

あとは、単純な対策方法としては「汗をかいたらすぐに着替える」ということです。

 

「汗臭い」とはよく言ったものの、実際に臭っているのは汗が染みこんで雑菌が繁殖した衣服の方です。汗をかくと体が熱を帯びますよね。その熱により、衣服に染みこんだ臭いがより際立たせられることで汗臭さは発生します。なので、汗をかいた衣服はすぐに着替えましょう。汗をかいて放置すると、時間が経つにつれて剣道の面やこてにどんどん近づいているという風に言えますからね。



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