虫刺されにも蚊によるもの、ブヨによるもの、ダニによるものなど様々な種類があります。その多くは痒みを伴うものがほとんどですが、中には水ぶくれや腫れが出来るものもあります。

水ぶくれ

 

虫刺されで水ぶくれというのはあまり聞かないですが、これが出来る原因というのは何なのでしょうか?

 

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水ぶくれとは何か

 

そもそも、水ぶくれというものは何なのでしょうか?

 

医学用語では水疱(すいほう)と言いますが、表皮の下に水分が溜まってドーム状に盛り上がった皮疹というのが水ぶくれです。

 

 

この水ぶくれの中に入っている透明な液体はただの水分ではなく「滲出液(しんしゅつえき)」という血液中に含まれる血清やフィブリンなどの止血成分によって構成されており、皮膚の自然治癒を促進する機能を持っております。

 

よく、水ぶくれは潰すか潰さないかで意見が別れます。

 

潰したほうが良いという意見では

・中に入っている水分が劣化するため
・何かの拍子で潰れるとそこから雑菌が入るのであらかじめ潰しておいたほうが良い

というものがありますね。

 

しかし、このように自然治癒を促す過程で出来たものが水ぶくれだということを考えれば、あえて潰す必要はないどころか早く治すためには潰さないほうが良い、というのが個人的な意見です。

 

切り傷の治癒の過程で生じるかさぶたと同じで、放っておけば自然となくなる性格のものですし、かさぶたもはがすと治癒が遅くなりますよね。

かさぶた

 

火傷、靴ずれなどの物理的損傷、ウイルスによる感染症、そして虫刺されなどの湿疹などが水ぶくれの原因として挙げられますが、これらのいずれもが潰さないほうが良いというのは共通しています。

 

さて、この中で虫刺されによって出来る水ぶくれに注目していきたいと思います。

 

 

虫刺されによる水ぶくれの2つの原因とは

 

虫刺されによって水ぶくれが出来てしまう原因は2つ考えられます。それは①刺された部位を掻いてしまって悪化させること、②虫の唾液に対するアレルギー反応 です。

 

痒いからといって掻いてしまうと、それによってさらに悪化してしまい、水ぶくれが出来ます。虫刺されで痒くなってしまった部位を掻くと余計に痒くなるというのは多くの人が体験していることだと思います。これは、掻くことで虫の毒素が余計に広がってしまい、痒さを増長させるという痒みの悪循環からくるもので、それ故に虫刺されの部位を掻くことはご法度とされております。

 

よく「掻かなければいい」からと、痒い部位をつねったり熱いシャワーをかけて痒みを和らげる方法なども紹介されておりますが、結局は皮膚に対して刺激を与えているという意味では同じなのであまり意味のない行為です。いずれも、刺激を与えることがさらなる痒みを誘発することも懸念されますね。

 

そしてもう一つは虫の唾液に対するアレルギー反応が考えられます。アレルギーは体質の個人差があるので何ともいえませんが、痒いところを我慢して掻かないでいたのに水ぶくれが出来てしまった場合や、蚊に刺される度に何度も水ぶくれが出来るような人はアレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。

 

掻くことで悪化させたことが原因の水ぶくれと、虫の唾液に対するアレルギーが原因の水ぶくれ、このどちらも大人より子供のほうが起きやすいです。それは、子供のほうが大人よりも痒さを我慢が出来ずに掻いてしまうのが多いこと、また子供は自然免疫反応が未熟だがリンパ球による免疫反応は強いことが原因です。そして自然免疫が弱いので細菌感染にもあまり強くなく、トビヒもできやすいのです。

 

逆に、大人は年をとるにつれてアレルギー反応がなくなり刺されても症状が出なくなっていきます。これはこれで少し悲しいことですが・・・

 

水ぶくれを作らないようにするための処置とは

虫刺されによってできる水ぶくれの原因が①掻いて悪化させること、②アレルギー反応によるものと明確なため、その処置の仕方は単純明快です。アレルギー反応によるものならば体質によるものなのでどうしようもないですが、そうでなければ「患部を掻かないこと」、それに尽きます。

 

そして掻かないようにするには痒みにひたすら耐えて耐えて耐えまくる痒みを抑えるかのどちらかなわけですが、根性がある人でない場合は後者の痒みを抑えるという処置のほうが現実的な選択になるでしょう。

 

では、痒みを抑えるにはどうしたら良いのでしょうか?

 

虫刺されによる痒みを抑える方法には2つあり、①患部を温めること と ②患部を冷やすこと です。まるで正反対の方法が2つあるわけですが、一体どちらが正しいのでしょうか?

 

結論から言うとどちらも正しいと言えます。先ほど、熱いシャワーをかけることはあまり意味ないどころか悪化するというふうに書いたところですが、これは患部をいたずらに刺激して痒みを増長させる可能性があるからです。熱いシャワーは、熱だけでなくその勢いのある水圧によって単純に物理的な刺激をも与える行為になりますからね。

 

ですが、シャワーではなく、蒸しタオルなどを虫刺されの患部に優しく当てる、などであれば効果があります。

 

熱を加えることで痒みが抑えられるのは、「蚊の毒がタンパク質で、熱によってタンパク質が変性して毒を中和するからだ」というような意見をよく見ますが、これは誤りです。蚊の唾液の毒というのは具体的に言うと「ヒスタミン」という成分で、これは83℃以上の温度でようやく融点なので、熱には非常に強く、ちょっとやそっとのお湯をかけたくらいではその毒性が中和されるとは言えません。人間の皮膚では50℃くらいでも熱く感じるくらいですから83℃のお湯なんてかけたら火傷してしまいますね。

 

温めることにより毒が中和されるのではなく、熱を加えることでその部分の血流が下がり、それによって痒みが抑えられるというのが正しい原理になります。

 

一方で、患部を冷やすことで痒みを麻痺させるという方法もあります。こちらのほうが原理としてはわかりやすいでしょうか。温めることと冷やすこと、どちらも対処療法で痒みを抑えるという意味では共通していますね。そもそも虫刺されによる痒みは「放置すること」が一番良いのですから、こういった表面的な処置が主になるのは当然と言えるでしょう。

 

そしてこれは「水ぶくれが出来てしまった後」にも言えるわけです。それは、先ほど水ぶくれは潰さないほうが良いと述べたことにつながります。



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